< 『少年H』の周辺 >

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 2時過ぎ頃かな、電気をつけたまま、知らんまに寝て
 いた、はず。
 7時過ぎ、目が覚めるが、今日は日曜日。
 朝食のない日、ゆっくり寝かせてちょ。
 時計の針が9時を指すまでゆっくりと寝る。
 惰眠をむさぼるとは、ええ気分やな。

 さて・・・、どうすべ。
 あわてても仕方ないし。
 ネットで収集した、『間違いだらけの少年H』に関する
 モノを簡単にツン読する。
 やっぱり文字になるというのは大変なことやな。
 きちんと主張・批判するなら、間違いはできるだけ少ない
 方が良い。
 それに読み手に対する書き手の誠実さが大切やな。

 『少年H』そのものは、たしかに神戸生まれの自分に
 とっては、知っている地名もたくさん出てくるし、面白く
 読んだ。
 だが、それがフィクションかノンフィクションか、それを
 考えるとちょいとなあ。
 加藤雅代氏が「『少年H』論」を書いている。
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 ・・・・・。
 『少年H』には多くの史実誤認が存在すると言う点で、
 「ノンフィクション」のテクストであるとは言いがたい。
 それにも関わらず作者が「ノンフィクション」であることを
 主張すればするほど、あるいは、隠微に書き換えを行えば
 行うほど、山中氏の作業によってその「ウソ」が暴露されて
 くるという、何とも皮肉な結果につながってしまっているの
 である。
 とはいえ、ここで問題なのは、「ノンフィクション」が
 「フィクション」より価値があるということではない。
 「フィクション」でなければ書けないこと、「フィクション」
 でなければ、「思考」できないことがある。
 「小説」が、今日まで書き続けられているのは、その
 「フィクション」の機構が人間に新しいヴィジョンを提示
 しうるからにほかならない。
 問題なのは、どうやら妹尾河童自身のなかに「フィクション」
 より「ノンフィクション」の方が価値があるとする素朴な幻想
 があり、「フィクション」の機構を侮っていることである。
 その侮りは、自ら書いたテクストによって復讐されること
 になるだろう。
 言い換えれば、「フィクション」は、作者の「政治的無意識」
 を、「抑圧」されているため本人自身、もはや自覚できなく
 なっているもの、作者の「封じ込めの戦略」(ジェイムソン)を
 語り始めるのである。
 「意味」の〈四角形〉から排除され、抑圧されたもの、
 それが『少年H』の本当の「盲点」であり、このテクストを
 ベストセラーにした「日本人」の「政治的無意識」なので
 ある。
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 考えさせられるなあ。(ただ、最後の、「作者の『封じ込め
 の戦略』(ジェイムソン)を・・・」の部分はよう分からん)

 そう、写真は特にそうやろうなあ。ドキュメンタリー写真や
 報道写真は「真実」や「事実」を伝えているという幻想を
 一部の写真の撮り手は思いがち。
 そうではないんやな。
 時に、ドキュメンタリーや報道をメインに仕事をしている人は、
 自分のやっている「正義」だけをプンプン漂わす。
 このご時世分からんでもないが、なあ。
 でも、世の中いろんな立場や価値観があるのだと自戒を
 込めて。

 写真家は、写真を撮ることをせずに、写真論ばかりに
 はまってはおかしいのではないだろうか?
 何を、どこで、どの時代に、どういう立場で、何を
 期待して、どういう視点で写し撮り、記録し、伝えるか・・・
 ああぁ、論にはまりそう。
 フィクションにしろ、ノンフィクションにしろ、嘘はダメだ
 なあ。
 言ったん書いたことを、撮したモノを、何の断りもなく
 改ざんするのはよくないと思う。
 取材するにしろ、発表するにしろ、誠意やな。誠実な
 態度やな。

 でも、もっとも、仕事で誠実な態度を取る人は必ずしも
 生活で誠実な人とは限らない(う、再度、自戒を込めて
 ・・・)

 で、妹尾河童『少年H』(講談社文庫、1999年)
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 その頃、卵が手に入りにくくなりかけていたので、Hは
 母親に声を揃えて、
 「わあキレイやなあ」と歓声を上げた。
 ご飯のお米もよかったし、卵も鶏肉も新鮮だったから
 美味しかった。
 (p.113)
 >>ここを読んで、「俺たちだって、肉を食べたい」と
 言ったカレンのヤツの顔を思い浮かべてしまった。

 お上は、芝居や映画、本には、"規制""禁止"などという
 検閲を強めていたが、こと相撲に対しては積極的に応援
 していた。"国技"といわれた相撲の存在は、国民の欲求
 不満を解決させるのに効果があったし、戦意高揚に結び
 ついたのであろう。
 (p.240)

 「そうやないんや、(踏み絵を)踏んでもええのや。信仰
 は自分の心の中にあるんやから、それを護るんは正面から
 抵抗するだけやない
というのを知っておいて欲しいんや」
 (p.310)

 Hは、このときハッキリ感じたことがあった。人に物を
 もらうことが、どういう状態だと素直にもらえて嬉しいか、
 ということだった。
 簡単にいえば、もらいに行くのは絶対に厭だが、もって
 きてくれた物は感謝して貰える、ということだった。
 実は単純なこの差が、自分にとっては大事なものだった
 のだったと知った。
 (p.178)
 Hは、少し放心した状態になってトボトボと焼け跡の中の
 道を歩いて・・・。
 途中で道上に長々と煙突の影が横たわっていた。・・・・・。
 この町のことはよく知っていた。
 だから見慣れないヘンな煙突の影に驚いたのだ。
 周囲の家が焼けてなくなったから、・・・。
 Hは、やっと生き残ったような感じで立っている煙突の影を、
 踏んではいけないような気がして、ピョコンと飛び越えた。 (p.188)
 
 >>ここが『少年H』での最高の場面だろうなあ。
 この描写は、いい。

 「この戦争は、何を守るための戦争だったのか?」と
 考えてみると、ハッキリしているのは、戦争が始まった
 ときから終わるまで、守ろうとしていたのは、"国体"と
 いうものだったようだ。
 (p.311)

 Hは、その雲を見ながら、戦争が始まる前も戦争中も、
 まったく変わらなかったのは、さっきまで見ていた海と
 この空だけだったなあ、と思った。
 (p.313)

 「お前なあ、筋を通したいのはわかるけど、戦争中は誰で
 も軍国主義やったんやで。
 セノオの場合は変わっとったから、疑問を持ってたのを
 オレは知ってたけど、そんな奴は普通やなかったんや。
 進駐軍がやってきて"軍国主義はあかん。これからは民主
 主義や!"といわれたから、今みんな慌てとる最中やないか。
 そんな自分が恥ずかしいから、かえって素直に謝れんのと
 違うか。
 先公かて、虚勢張ってやっと自分の体面を保っとるんや。
 それをわかったれよ」
 ・・・・・。
 「でも、考えは変えられない」と思った。
 2、3ヶ月で仕込んだ民主主義を、もっともらしい顔で
 説かれるのは、やっぱり嫌だった。
 (p.382)

 「この荒れ果てた地を見よ。・・・・・。天皇を首魁と
 する軍閥、財閥がやったんじゃありませんか!」
 Hも、「やっぱり、そうだよなあ」と思った。そう思い
 ながら、ちょっと怖くなってきた。目の前の群衆の熱狂
 ぶりが、紀元2600年の時に「神国日本万歳!」と
 叫んでいたときと同じように見えたからだ。
 Hは、「みんなが同じことをいうのは怖いなあ」と思った。
  (pp..407-408)
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 11時前、もしかしたらと思いつつ、国際電話をしに
 アタバルへ。
 N氏より連絡有り。
 クレジットカードの利用停止、Oリックスはできたが、
 ○ャックスはできない、と。
 なして?
 やっぱり国際電話をせなあかんのかなあ。

 コネクションのオフィスへ。
 で、24時間受付のはずの番号へ電話をすると、「現在、
 この番号は使われておりません・・・」と。
 で、通常の盗難連絡番号へ電話をすると、やっぱり営業
 時間外の機械音声。
 ったく。
 不便なばかりの○ャックスなり。

 日曜日のアンティグアは人でいっぱい。
 鶏を食べようとおもったら、座るところがない。
 仕方なく、牛やな。
 昼食を食べながら、『リング』を読了。
 最後の部分、殺されて埋められた犠牲者を掘り出す場面、
 ちょいと迫力に欠けていたかな。
 ここグアテマラで、死者を弔うために遺骨を掘るという
 作業を毎日目にしているだけに、あともう一歩、なにか
 欲しかった。

 ペンションTへ行くが、不在なり。
 公園で土産物売りの最中のサラに、「帰られんかったわ~」
 と告げる。
 テレホンカードQ30分買う。

 家に戻り、システム手帳から電話番号を抜き出す。
 ったくなあ。

 18時半過ぎ、再度、コネクションへ。
 日本時間で9時半過ぎ、神戸の営業所へ直接電話。
 対応に出た若い兄ちゃんはあたふた。
 ったく。
 なんとかこちらのクレジットカードも停止完了。
 日本に戻ってからの再発行が大変かな?

 

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