<反逆する権利>

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 W氏に残してもらった、小倉清子『ネパール王制解体』(NHK
 ブックス、2007年)を読了。

 気になっていたネパールのマオイストの姿をちらりと見ること
 ができた。非常にためになる本だ。
 それに3月末から4月にかけて、実際にマオイストが内閣に
 入るという、現在進行形で起きている事態だけに、フムフムと
 いいながら読んだ。

 いくつか参考になる箇所がある。
 借りしてもらった本だけど、朱線ひいて、ごめんね。
 「マオイストにとって、憎しみという感情が武装闘争を続ける
 うえでの重要なモチベーションになっているのだということが
 わかる。」(P.140)
 「この時点で、ネパールのマオイストは本来の毛沢東主義とは
 異なる路線を歩み始めたことになる。では、彼らはなぜ自身を
 「マオバディ(マオイスト、毛沢東主義派)」と呼ぶのかという
 疑問が湧くが、これについて私が質問を投げかけたとき、マオイスト
 の幹部デブ・グルンは次のように答えた。
 『私たちの思想のガイドラインとしてマオイズム(毛沢東主義)
 を踏襲していますが、戦略に関しては常に独自の方針をとって
 きました。私たちは中国のような一党独裁制度は間違っている
 と考えています。中国の共産党は支配政党になったあと、党幹部
 が資本主義者のようになり腐敗しました。これは国民に政治的
 自由を与えなかったために、国民による政府のチェック機構が
 働いていないために起きたことです。私たちは国民に思想の自由
 と国家に反逆する権利を与えるべきと考えています。政党間の
 自由競争を通じて、国家が誤った方向に進んでいないかどうか
 チェックするシステムが必要と考えるのです』」
 (P.242)
 
 これはすごい。
 特に、自ら国家に反逆する権利を与える、とは。
 
 「ネパールにおける『開発(発展)』とは、都市部に住む人たちと
 農村部に住む人たちのさまざまな格差を縮小することにある。」
 (P.305)

 これもまた、国の豊かさとは、国民の幸せとは、国家の発展とは
 何か、を考える上で重要な指摘であろう。

 非常に有意義な本だったが、人名や地名が複雑で、ネパールに興味
 を持つ私でさえ、うっ、とくる箇所が幾つもあった(これは単に
 私の読み込み不足、かな)

 原稿の修正。
 締め切り前にほぼ7割が仕上がった。
 おお、っていうかんじ。
 ここで手を抜いたら、後がしんどいのだよ。

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